【3分で読める!】<無料講座>YouTuberのための著作権(第6講)

YouTuberに関係する自由利用規定とは?」

1.自由利用規定とは?

 これまでに、写真やイラストなど「著作物」の著作者(著作権者)には様々な種類の著作権が発生し、これらの権利は「著作者が専有(独占)する権利であること」を学習しました。

 つまり、他人の著作物を利用するには、その著作者から許諾を受ける必要があり、場合によっては利用料(「許諾料」や「ライセンス料」とも言います)を支払う必要もあります。

 しかし、どのような場合にも著作者の許諾や利用料の支払を必要としてしまうと、著作物が社会に普及(流行)しなくなり、その結果、著作権法最大の目的である「文化の発展」に寄与しないおそれがあります。

 そこで著作権法は、一定の場合には「著作者による著作権行使を制限すること」とし、言い換えると、「誰でも自由に著作物を利用できる場合」について規定しています。

2.他人の著作物を自由に利用できる場合(抜粋)

 他人の著作物を自由に利用できる場合は、以下の目的に応じて個別に規定されています。全部でおよそ40種類ほどありますが、ここでは、代表的なものを紹介します。

私的使用の目的

①個人的又は家庭内その他これに準じる限られた範囲内(社内は×)で利用するための複製→インターネットで公開する目的やコピーガード等を解除して行う複製は不可。

教育・研究の目的

②教科書への掲載(複製)や学校教育番組での放送等
③公立又は大学の図書館内での図書館資料の複製
④学校(塾は×)の授業内で使用するための複製
⑤試験問題(入試や検定など本試験問題)としての複製等

情報流通・表現活動の目的

⑥他人の著作物の引用(自己の著作物の従たる範囲での複製等)
⑦時事問題に関する論説(新聞社説等)の転載等

公益的活動の目的

⑧学校文化祭などでの営利を目的としない演奏等→報酬付や営利企業のイベントは不可
⑨ニュース報道(時事の事件の報道)のための利用

その他の自由利用規定

⑩屋外展示の美術の著作物および建築の著作物の利用
⑪自己の写真・映像撮影時の写り込み(音楽を含む)著作物の利用
⑫著作物の無償貸与

 皆さん誰でも、①や⑫の規定は利用したことがあるでしょう。例えば、試験勉強のため本をコピーし、個人的に楽しむため借りてきた音楽CDをダビングし、友達にマンガ本をタダで貸す行為等が該当します。

 一方、ほとんどの場合、「インターネット配信すること」までは認められていませんが(YouTuberの皆さんには厳しい!)、⑤、⑥、⑨、⑩、⑪については、インターネット配信まで自由に行うことができ、例えば、⑩の「屋外展示の美術の著作物および建築の著作物」は、自身で撮影したもの(写真や動画)をインターネット配信することができます。

 但し、動画撮影時など、⑪には注意しましょう。例えば、「撮影対象者の着ていたTシャツに、たまたまキャラクターがプリントされていた(写り込んだ)場合」が該当しますが、当該キャラクター(他人の著作物)を意図的に撮影したと認められる場合には、「写り込み」とは認められず、当該キャラクターに関する複製権や公衆送信権の侵害となるおそれがあります(塩島)。

 

※次回は、「YouTuberに関係するライセンス契約」について講義します。