【3分で読める!】<無料講座>YouTuberのための著作権(第4講)

「YouTuberに関係する著作権とは?」

1.著作権とは?

 前回、動画や写真、音楽など「著作物」を創作した著作者には、「著作権と著作者人格権が自動的に発生する」とお話ししましたが、このうち今回は、いよいよ本丸である「著作権」について講義します。
 著作権とは、「他人に著作物の利用を許諾し、対価を得ることができる」という財産権です。
 「著作権」とひとことで言っても、その権利内容は実に様々であり、つまり著作権は、次の各権利(支分権)の集合体(権利の束)です。

複製権 著作物をコピー・ダビング・録画するなど、範囲・数量・方法を問わず「有形的に再製する」権利。
上演権・演奏権 台本(脚本)の著作物を公に演じ、音楽の著作物(楽曲・歌詞)を公に演奏(歌唱)する権利。➝上演や音楽をDVDやCDにより公に再生する権利を含む。
上映権 著作物(映画に限らない。)を、公に上映する権利。
公衆送信権 著作物を放送・有線放送し、又はインターネットで配信する権利。
口述権 本など「言語の著作物」を公に口述(朗読等)する権利。➝口述のCDを公に再生する権利を含む。
展示権 美術の著作物又は未発行の写真の著作物の原作品を、公に展示する権利。
頒布権 映画の著作物を、複製物により公衆に頒布(譲渡や貸与)する権利。
譲渡権 映画以外の著作物を、公衆に譲渡(販売等)する権利。
貸与権 映画以外の著作物の複製物を、公衆に貸与する権利。

翻訳権・翻案権等

原著作物(A)をもとに二次的著作物(B)を創作する権利。➝「小説(A)」をもとに「映画(B)」を制作する権利など。

 なお、複製権を除き、多くの権利に「公(公衆)に」という表現が登場しますが、これは、例えば10人以上の相手に対して」と読み替えてください。この場合、10人以上いれば「不特定の相手」に限らず、「特定の相手(例:校内や社内での利用)」も「公(公衆)」に含まれます。

 

2.「著作権」の考え方 ~「自分」の著作権と「他人」の著作権~

 このように著作権には、「複製権」に限らず、実に様々な権利が含まれています。
 例えば、ユーチューバーの皆さんには、自身が撮影した動画(「映画の著作物」に該当します。)に対して、少なくとも「複製権、上映権、公衆送信権、頒布権」が、「同時かつ自動的」に発生します。

 一方、皆さんが、その動画において「他人の著作物(例:音楽)」を利用する場合には、当該他人が有する上記の著作権にも注意してください。
 例えば、動画のBGMとして市販の音楽CD(音源)を無断で利用(収録)すると、その作曲家や作詞家が有する「複製権」の侵害となるほか、これを無断でインターネット配信する「公衆送信権」の侵害ともなります(カラオケを自身が歌うシーンを動画配信する場合も同じです。なお、他人の音源の無断使用は、レコード(原盤)製作者が有する「著作隣接権」の侵害ともなります)。

 このように、ユーチューバーの皆さんに関係する著作権を理解する場合には、まず、動画制作者である「自分にはどのような著作権が生じるのか」を理解した上で、「使わせてもらう(他人の)著作物に生じる著作権にも注意する」という応用力と配慮が大切です。(塩島)

 

 

※次回は、「YouTuberに関係する著作隣接権」について講義します。