【3分で読める!】<無料講座>YouTuberのための著作権(第2講)

「YouTuberに関係する著作物とは?」

1.著作物とは?

 著作権とは、「著作物を創作した著作者」に発生する権利です。例えば、「Aさんの写真をBさんが撮影した」という場合、「Aさんが写っている写真」ではあるものの、写真という著作物を創作したのは「Bさん」であり、「Bさんが著作者かつ著作権者」ということになります。(ただし、この場合、Aさんには「肖像権」という人格的権利が生じるため、Bさんは、その写真の用途をAさんと相談するなど、写真の取扱いには十分注意する必要があります。)

 このように、著作権について理解するためには、まず、「著作物とは何か?」を理解する必要があります。

 著作権法は、「著作物」の定義(要件)として、次ように規定しています。

著作物とは、思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

 つまり、著作物とは、以下の4つの要件を満たしたものであることを要します。

要件その1 「思想又は感情」の表現物であること。「人の意思」が存在すること。
要件その2 「創作性」があること。「個性(オリジナリティ)」があること。
要件その3 「表現したもの」であること。他人が客観的に認識できること。
要件その4 「文芸、学術、美術又は音楽の範囲」に属すること。「発明(アイデア)」、「実用品(工業製品)」など主に工業所有権の対象ではないこと。

 したがって、例えば「防犯カメラの映像」や「証明写真」は、要件1に照らし「著作物ではない」ということになりますが、これら以外の要件は不要であるため、例えば(年齢・資格要件はないため)「小学生の絵や作文」や、(「音のみ」による表現でもよいため)「楽譜のない即興演奏(メロディー・リズム・歌詞)」も「著作物である」ということになります。

2.著作物の例示

 このように、著作権法では「どのようなものが著作物になるのか?」という、著作物の定義を規定していますが、これだけでは、必ずしも著作物の範囲が明確ではありません。

 そこで、さらに著作権法では、「例えば、こういうものが著作物である」という、「著作物の例」を9種類ほど規定しています。

小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物 → 文字や言葉で表現されたもの。
音楽の著作物 → メロディー・リズム・歌詞。
舞踊又は無言劇の著作物 → 踊りの「形・振付け」。
絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物 → イラストや人形(美術工芸品)も含む。
建築の著作物 → 「芸術的な建造物」に限る。建造物の一部分や庭園も含む。
地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物 → 設計図も含む。特に学術性を要求されるのは「模型(例:人体模型や博物館内の模型)」
映画の著作物 → 収録された動画全般。撮影者や撮影機材は問わない。
写真の著作物 → 静止画全般。撮影者や撮影機材は問わない。
プログラムの著作物 → パソコンソフトやゲームソフト。

 例えば、ユーチューバーの皆さんが撮影した動画は、まず⑦「映画の著作物」となり、そこで自作の歌や踊りを披露すれば、それらは②(音楽の著作物)と③(舞踊の著作物)となります。

 動画を撮影する上では、これらの「著作物の例」を理解した上で、「自分の著作物は何か?」また、「他人の著作物を利用していないか?利用する上で許諾を得ているか?」に注意する必要があります。(塩島)

 

※次回は、「YouTuberに関係する著作者人格権」について講義します。